サカサクラゲ飼育日誌

内陸県に住む貧乏社会人がどうにかクラゲを飼おうとする奮闘記

サカサクラゲの飼い方

こんにちはウーです。

以前予告していましたが、当ブログへは『サカサクラゲ 飼い方』なんかのキーワードで来る人が多いようなので飼育の仕方について初歩の部分をお教えしようと思います。

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恐らく写真のような商品かと思います。

最初に言っておきますが、パッケージ等に書かれた説明・・・

・・・例えばエサ不要だとか、水替え不要だとかは、

購買意欲をあおる為の嘘なので全てお忘れ下さい。

実の所アクアリウムの世界は誇大広告まみれなんです。

 

さて今回は【サカサクラゲとは】【必要なもの】【育て方】

これらの3部構成で説明しますので、これから育てようという方は是非ご一読下さい。

 

【サカサクラゲとは】------------------------------------------------------------

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・砂の上で上下逆向きに生活し、あまり移動しない。

・熱帯性の海クラゲ(日本では九州以南に生息)

・適正水温(20度~35度)28度くらいがベスト。

・肉食(プランクトンを食べる)

・体内に共生藻を飼う(光合成により栄養を補助する)

・刺胞毒を持つので攻撃的な魚との混泳には不向き。

(同種でも同じポリプから生まれたクローン固体以外は刺胞毒で攻撃し合うようです。)

 

 【必要なもの】--------------------------------------------------------------------

 

ピペット(スポイト)

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ペットショップ等で100円くらいでありますが、

無ければ習字用の水差しでも構いません。

エサをあげるのに必須です。

 

水温計 

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200円くらいの小さいもので十分

水温管理がとても大事なので必ず買ってください。

 

人工海水の元 

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最初は1000円以下の少量のもので試してみましょう。

食塩水は使えません。ペットショップ等で聞くか、当サイト横の広告等からも買えます。

 

比重計

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(500円くらいで小型のものがあります。)

海水の濃度を測るためのものです。

アバウトに海水を作るとすぐ調子を崩してしまうので必ず購入してください。

 

・エサ(色々あるのですが一長一短で2種類あげてみました。)

ブラインシュリンプ

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長所として栄養価の高さ、生き餌ならではの食いつきの良さです。

販売されているものでは最高のエサです。

ペットショップ等で卵の状態で売られているので、塩水で24時間後に孵化します。

カルキを抜いた水ですすぎ、ピペットで直接与えます。

これを2日に1回は孵化させるわけですから手間がかかるのが短所です。

孵化方法は以下サイトで紹介されています。参考にどうぞ。

http://blogs.yahoo.co.jp/yuki25icarus1269/13396305.html

 

脊椎動物用の人工餌

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商品名は様々ですが、

ショップの人に聞けば教えてもらえると思います。

長所は手間のかからなさ、短所はくいつきの悪さですね。

値段もブラインの卵に比べ少し高い気がします。

便利ですが人間食でいうところのインスタントラーメンのようなものなので、

これだけで育てるのはちょっと厳しいし可哀想な気もします。

写真の『サカサクラゲのエサ』は粉状ですが液体のものもあります。

皿の上などで水滴3つ分くらいの海水に溶かし、

ピペットで口腕にふきかけてあげましょう。

 

【育て方】-------------------------------------------------------------------

いよいよ育て方に入ります。

・まず水を作りましょう。

人工海水を2リットルペットボトルに作り置きしておきましょう。

比重計で必ず計って調節してほしいのですが、

大まかな量として水2リットルに洗濯用洗剤の計量スプーン一杯くらいです。

雑菌の繁殖を防ぐためにも冷暗所で保管してください。

容器が小さいとすぐに水質が悪化するので、

水槽の水替えは3日に1度は最低限行ってください。 

 

エサは1日1~2回

元の容器から別の海水の入った容器にクラゲを移し、

孵化させて水洗いしたブラインシュリンプピペットでクラゲの触手にゆっくりかけてあげましょう。

サカサクラゲは口腕といい、触手の先に口がついています。

おおよそ3~4時間たつと消化が終わるので、オタマで元の容器に戻します。

 

・水温は20度~28度

南国に生息するだけあって高温にはある程度強いのですが寒さが弱点です。

夏場は涼しい場所に置き、冬場は暖かい場所を確保するか、

ヒーターを購入する事をオススメします。

 

・照明について

エサさえ怠らなければ照明が無くとも飼育可能ですが、

それでも光にまったく当てないと体内の共生藻が全滅し、

最終的に真っ白くなってしまいます。

日中は直射日光の当たらない明るい窓際などに置いて上げましょう。

 

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以上で簡単な育て方の解説を終えます。

 

ここまで書いてきましたが、

この育て方だけでは恐らく長期の安定した育成は難しいと考えます。

 

アクアリウムというのは数ある趣味の中でも、いわゆる『金食い趣味』と言える部類です。サカサクラゲは飼い易い種類ですから安価での飼育が可能ですが、それでも、

・30サイズ以上の水槽(理想は60以上)

・ろ過装置

・照明装置

・プロテインスキマーもしくはECOシステム等

などの海水水槽をやっていくにあたって一般的に必要だと言われている装置は、

長い目で見ればやはり必要になってきます。

 

サカサクラゲの最後は、まるで何も無かったかのように水にとけて消えます。

そうならない為にも、多少お金はかかっても、本腰を入れて育ててやろうと思うのなら、少しずつでいいのでちゃんとした海水アクアリウム用品を揃えていく事をオススメします。何を買えばいい?とお思いの方はいつでもご相談ください。

瓶詰めの家族が少しでも長生きできるよう心から祈ります。

 人(´▽`)

 

 

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